菱形筋
首の付け根から肩甲骨の内側にかけてついているインナーマッスルで肩甲骨を引き寄せたり、何かを引っ張る際の動作で使われます。肩甲骨の内側はお客様が揉んでほしいと訴えてくるポイントです。

僧帽筋
首から背中の上部を覆っている広く大きな筋肉です。肩をすくめる、腕を後方に引く、肩を上げるなどの動作で使い、首こり・肩こり大きくかかわり、われわれも入念にマッサージするポイントです。

脊柱起立筋
首から腰にかけて背骨に沿うようにある筋肉で、腸肋筋・最長筋・棘筋という筋肉の総称で直立、お辞儀から上半身を引き上げる際に使う筋肉で、頭痛・首こり・肩こり・腰痛・臀部痛など広範囲のコリや張り、痛みのポイントになります。

肩甲骨が外側に開く続ける姿勢はいたみになる
本来肩甲骨は背骨側に寄っていますが、菱形筋が働かないと、外側に開きます。すると、肩が前方に出てしまい背中が丸まり、いわゆる猫背・巻き肩になり首こり・肩こり・背中痛の慢性化や肩関節のアライメント不良も起こり肩関節周囲炎や五十肩などもひきおこされます。

前傾姿勢は筋肉からくる痛みの原因に
前傾姿勢がクセになると背中の表層筋が緊張状態にります。これを過緊張といいます。
筋肉が過緊張状態になると筋の疲労が起こりやすくなり肩がパンパンに張って肩こりになったり、首の後ろが張って首こりや後頭部痛が起こったりします。
また前傾姿勢がクセになると肩甲骨の内側にある菱形筋が働かなくなります。
すると肩甲骨が左右に開いて猫背になるので首こりや肩こり肩関節にも大きく負担がかかって五十肩にもなりやすくなります。

痛みが起こる流れの紹介
スマホやデスクワーク長時間前傾姿勢になる
スマホ操作やデスクワークでは、自然と首を前に曲げて前傾姿勢になってしまいがちですます。頸長筋が働かない前傾姿勢のままでいると首の後ろから背中にかけての筋肉は強く引き伸ばされ緊張状態になります。
この状態を遠心性収縮といいます。筋繊維がひきのばされて傷がつくと、炎症が起こり、痛みにつながります。

菱形筋が働かず肩甲骨が離れる
前傾姿勢がクセになると、首を支える背面の筋肉が緊張状態になるだけでなく肩甲骨の内側にある菱形筋が働かなくなります。すると、肩甲骨が左右に開いて肩が前方に出てしまい背中が丸まり、猫背・巻き肩の姿勢に。姿勢を正したつもりでもねこぜのままになり、悪循環を招きます。

背中や肩の筋肉に負担がかかり、痛みやコリにつながる
菱形筋が働かず、肩甲骨が開いて猫背になると、重い頭や腕を支えるために首や肩、背中の筋肉は凝り固まってしまいます。すると、肩甲骨がスムーズに動かなくなるためますます肩周辺の筋肉に負担がかかり、首こり・肩こりにつながる負のループに固まってしまった肩甲骨の動きを柔軟にすることが大事です。