揉み返しは余計につらい
肩がっこったとき、ご夫婦や友達同士で肩を揉んだりすることがあるかと思います。
揉んでもらっている時こそ気持ちいいものの、「そこそこ!」「もっと強く!」と調子に乗った末、翌日にはかえって肩こりが強まり、腫れたり痛んだりした経験はないでしょうか。
これは「もみ返し」と呼ばれ、強い刺激を加えすぎたために肩の筋肉が炎症を起こしてしまった状態です。
肩もみの習慣は、やり方を間違えると、肩こりを和らげるどころか、症状を悪化させる原因にさえなります。
肩もみとは痛いとこる、肩がこっているところに、手を当てて、滞っている「気」の流れを調整する治療法です。
したがって、もむ側は相手の肩に手を当てることに重きを置くべきで、ゴリゴリともみほぐすような揉み方は決していけません。
こっている肩の患部に手を当て、優しく揉んであげましょう。
ちなみに、マッサージの基本的な手技の中に軽擦法があります。
軽擦法とは施術者の手、指などを施術部位に適当な圧力をもって密着させ、適当な速度で優しく撫で、さする方法です。
手掌全体で行う手掌軽擦が一番やりやすいと思います。
また、揉まれた側が横座りなどの背骨をゆがめる姿勢でいたのでは、気の流れを調節する妨げになります。
背筋を伸ばし、椅子に正しい姿勢でリラックスして受けましょう。