抗重力筋を座禅で鍛えよう
中高年になると、正しい姿勢を保つための筋肉が衰える為、姿勢が崩れがちです。
若年でも運動不足による姿勢の悪化がめだちます。
悪い姿勢は一見楽なようですが、実は腰や背中、肩、首などの筋肉に偏った不自然な緊張が、慢性の肩こりや首こり、頭痛を引き起こしています。
正しい姿勢を支えるのに、特に重要なのが腰背部や腹部の筋肉です。
人間の背骨は骨盤の上に緩やかなS字状のカーブを描いて立っているのが自然な姿ですが、これらの筋肉は重力に抗して背骨のカーブを保ち、立位姿勢を保持する働きを抗重力機構といい、そこで働く筋群を抗重力筋と呼ばれています。
運動不足で筋肉を使わないでいると、筋肉はどんどん衰え、やせ細っていきます。
運動不足で筋肉を使わないでいると、筋肉はどんどん衰え、やせ細っていきます。
したがって、姿勢の乱れを正すにはこの抗重力筋を鍛え、衰えを防ぐ必要があります。
動的な激しい運動は抗重力筋のトレーニングに必ずしも有効でありません。
また、日ごろの運動不足を解消しようとジョギングやジム通いを始めた中高年の人が肩や腰、膝を痛めるケースも多々あります。
抗重力筋トレーニングは家にいながらできます。
寝る前の20分間座禅の形を作り座ります。座禅を組んでいる時、背骨はごく自然にまっすぐ伸びていきます。
背骨を上下に引き延ばすことは背骨についている脊柱起立筋・広背筋、腹筋などの抗重力を
バランスよく鍛えていることになります。
座禅の座り方は「結跏趺坐」「半跏趺坐」と呼ばれる形が良いです。合わせてお腹の底から呼吸をする腹式呼吸をすると呼吸筋と呼ばれる筋肉も使えて自律神経を整えるのに役立ちます。