背中をねじって背骨のずれを改善
背骨は本来、24個の椎骨が数珠のようにつながった、きれいなS字カーブを描いています。
しかし、姿勢が悪かったり、荷物を片側ばかりで持っていたり、足を組んだりするクセは、背骨に絶えず負担をかけます。
背骨に負担がかかると椎骨と椎骨の間が詰まったり変形して本来のS字カーブがゆがみ、背骨の位置がずれ、肩こりや腰痛をはじめとする多くの不調が起こります。
こうした背骨のゆがみを正してくれるのが「背中ねじり」の動作です。
背中ねじりでは、まず、両手と頭を真上に向ける「伸び」のような準備運動を行います。
これによって、背骨が正しい位置に戻ります。
その後、背中を左右にねじることで背骨の詰まりが解消され、ねじりを元に戻すときに血液が勢いよく押し流されることで、背骨回りの筋肉の疲労が回復するのです。
背中ねじりの効果は、ほかにもあります。
肩こり、頭痛、便秘、下痢、動悸、冷え、発汗、のぼせ、立ちくらみなど、さまざまな不快症状の原因である、自律神経の乱れをととのえる効果があるのです。
自律神経とは、私たちの意志とは関係なく、内臓、血管などの働きをコントロールして、体内の環境をととのえる神経のこと。
これが乱れると、様々な不快症状が起きます。ほかの神経と同じように、自律神経は背骨から全身に広がっています。
そのため、背骨にゆがみがあると、その部分で自律神経が正常に働かなくなってしまうのですが、背中ねじりは背骨のゆがみを正す動作ですから、自律神経の働きを正常にして、不快症状も改善されるのです。
私も肩こり、頭痛がひどいので、受診したとき背骨の歪みが原因といわれました。それからは足を組むのをやめたり、両方交互に荷物を持つようにしたりして、気をつけています。
以下は背中ねじりのやり方を紹介しています
準備運動で背骨の位置を正す
1、まっすぐ立つ まっすぐ立ち両手を頭の後ろで組む
2、伸びをする 鼻から息を吸いながら伸びをする
3、息を吐き前を向く 口から息を吐きながら肩の力を抜いて顔を正面に戻す
4、基本の姿勢をとる 右足を前に交差させ、内ももをつけて立ち、両手は伸ばしたまま体の前で組み、鼻から息を吸う。
5、息を吐きながらねじる 口から息を吐きながら、上半身をゆっくりと右にねじり、4の姿勢に戻る
6、両手をへその高さで 4の姿勢から両手をへその高さまで上げ、5と同じく上半身をゆっくりと右にねじって戻す。
7、胸の高さでねじる 4の姿勢から両手を胸の高さまで上げ、同じように上半身をゆっくりと右にねじって戻す(1セット)