肩こりを防ぐには、仕事の合間などにできるだけ体を動かし、筋肉を働かせることが大切です。
筋肉を動かすことによって血液循環が活発になり、酸素や栄養が筋肉に十分に補給されるうえ、こりを起こす乳酸などの疲労物質も取り除かれるからです。
といってもただ背伸びなどをしただけでは十分な効果は得られません。
肩のこりをほぐすには、筋肉に伸び、縮み、そしてなによりひねりを加えることが必要です。
そこでまず、両手の親指なら親指どうし、人差し指なら人差し指どうしを、ひっかけるようにして胸元で組んでください。
組んだ手を内側(胸元側)にひねりながら、両腕を前に伸ばします。
そして、両腕を胸の前に戻してから、今度はてのひらが上を向くように外側にひねりながら、両腕を前に伸ばします。
このように、親指から小指までの指を順繰りに組んで、両腕を前に伸ばす動作を内側ひねりと外側ひねりを1回ずつ、全部で10回繰り返してください。
次に、同じ要領で両腕を上に伸ばす動作を行います。
さらに後ろ手に組んで、同じ要領で後ろに伸ばす動作も行ってください。
いずれも、やはり各10回ずつ繰り返します。
指には重要な「経絡」(生命エネルギーの通り道)が走っており、それらは腕から肩、背中まで通じているので、指を1本ずつ刺激することによって、肩や背中のコリがスーッととれるのです。
慣れてきたら、人差し指と薬指といったぐあいに指の組み方を変えて行うと、いっそう効果的です。
人によって組みやすい指と組みにくい指があるものですが、組みにくい指を組んで行うようにすると、コリはさらにほぐれやすくなります。
このしぐさを癖にしてしまえば、肩こりは驚くほど楽になるでしょう。